shingoushori's dialy

音信号処理を専ら研究していた元博士後期課程の学生によるメモ

デジタルネイティブ

雑談です。

"デジタルネイティブ" って言葉を目にしませんか。
この言葉に徐々に違和感が膨らんでおります。
ついぞ先日、ぽろっと言語化に至りました。
ゆえに、ここで雑談です。

... 結論としては、
"デジタルネイティブってITであってデジタルじゃないよね"
"デジタルの方のレベルを引き上げたほうがいいんじゃないの"
です。

つまり、
情報理論を意識した意思疎通を図ろうよ!
音信号のディジタル信号処理、もっと流行れよ!
ってことです。うん。

 

<どこで目にするのよ?>

わたしが目にするデジタルネイティブは、... まあ2つ。
1. 出身大学
「ディジタル・ネイティブ世代の国立大学法人電気通信大学 UEC TOKYO」
http://www.megrokai.or.jp/megurokai/kaihou/kiji/kiji221/shinsei_uec.html

2. テレビ というより たぶん某現代の魔法使い先生

 

<定義?>

wikipedia先生に頼ります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/デジタルネイティブ

"学生時代からインターネットやパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代"
インターネットの有無でパソコンの意味が大きく異なりそうですけども、
まあ IT ですよねこれ。

"日本では1980年前後生まれ以降"
思ったより範囲が広いですね、わたしもズブズブにデジタルネイティブ

アメリカの”教育分野における作家”が2001年に定義した呼称であると。

日本における世代の議論が載っています。

・76世代 パソコンによるインターネット利用が中心
・86世代 携帯電話によるインターネット利用
・96世代 様々な携帯通信機器を利用して動画コンテンツを視聴するとともに、クラウド環境での集合知(衆合知)を活用 「ネオ・デジタルネイティブ

・「デジタル・ネイティブ第1世代」物心ついた頃から ... 検索サービスに触れてきた世代
・「デジタル・ネイティブ第2世代」ソーシャル・メディアやクラウドコンピューティングを使いこなし青年期を過ごした世代

うむ、ひたすらIT。

 

<違和感>

やっぱり、IT。インフォメーションテクノロジー。

まず、デジタルが議論の先頭に来ないことへの違和感。
デジタルとアナログの違いへの意識がないのをネイティブとしているのかしら?
違うんじゃないか。ネイティブへのイメージは、穿ったイメージだけど、「つかいこなしていてすごいね〜」くらいの放任、傍観だと思う。
デジタル信号処理って、何をどう諦めるかの作業だと思う。実は万能でもなんでもないわけで。
そのあたりのデジタルな感覚ぅ?わびさびぃ? ... が、わたしは好きなんで、
そっちの議論をしてくれるといいな。

次に、IT。インフォメーションテクノロジーについても、
情報理論というより、単にインターネットだよなと感じるわけです。
インターネットがなくたって、デジタル機器がなくたって、
実のところ私たちの時間感覚ってデジタルだったと思うのです。
夜や食事なんかで、私たちの時間はいつだって断続的ですよね。
付き合っている人だって、立場だって、パタパタと切り替わる。
時間感覚がデジタルなら、そこから得られる情報も、ずっとデジタルだったんです。
いつだって、デジタル。なんだって、デジタル。
で、ITとしてデジタルさがブーストされた。ただそれだけで、なにも変わっていない。
その上で、ブーストできている下地を知ることが生活や文化の水準を守るために必要であると。たとえばそれは、情報理論とか信号処理であるわけです。

それは難しいことでもなくて、
単に "全てを知ることはできない"とか、
”どうしても曖昧さが残る”、”別の視点に立つと見え方が変わる”とか、
そんなことを意識することがもっと大事なんじゃないかと思います。

ちょっと優しくなれそうじゃないですか?
優しくしてもらえそうじゃないですか?

 

とかく人工知能あたりで技術を物騒にみていたり、
研究者技術者〜をまるで血の通わない薄情で肉体のない冷徹で...
まるで人類の敵の親みたいな目で見られているように感じて、
生き辛いですけれども。
少なくともわたしは、ずいぶんほんわかとした未来に憧れて工学してます。
だから ... もうちょっと生きやすくなるといいなー。